文章の問題地図(著者:上阪徹)を読んでみた
1 文章の問題地図を読んでみた
文章の問題地図を読んでみた。文章が平易で難しい言い回しもないから読みやすい。これなら自分でも作れそうと思わせる文章だ。でも、平易で誰にでもわかる文章を書くことは、簡単なことではない。おそらく訓練が必要なんだろう。その訓練方法、ノウハウを本書では書いてあるのだと思い、自分なりの考えも加えて、特に書き留めておきたいことを書いてみた。
2 本書の概要
(1)文書の書き進め方(本書の結論)
- 素材を集める⇒ネタ集め
- 素材を整理する
- 後で推敲するつもりで、粗々で書く
- 推敲する
こういう手順で書き進める。書き始める前(作業1、2)に時間を費やし、準備する。最も大切な作業は「1 素材集め」。素材によって、文章の良し悪しが決まる。
(2)素材を集める⇒ネタ集め
①素材とは
- 事実
- 数字
- エピソード
②素材集め
*一部、自分が考えたこと
- 書くことがないのは、メモをしていないから。
- 日々ネタ探し。通勤中、ウオーキング中、風呂の中などゆるーく潜在意識と交信する。⇒ひらめき
- 何でもよいから紙に落としてみる。
- 五感を感じて素材を拾う(目で見る、耳で聞く、匂い、空気など)
- 人と話すことでネタが出てきて、整理される。
- 自分から素材を出す(潜在意識に問い合わせる~深呼吸)
- 相場観を考える
(3)素材(ネタ)の整理(書き進める順番に整理する)
素材を取捨選択して、書き進める順番に並べ替えて、矢印で繋ぐ。
書きながら考えないように、話の流れを設計しておく。
(4)後で推敲するつもりで、粗々で書く
①完全を目指さない。思いのまま(3)で整理した順番どおりに書いてみる。
②フォーマットを準備しておくと書きやすい
③1分は60字として、句点は1分に1~2個にすると読みやすい文になる。
(5)その他
- 誤字誤植はNG。見直しの工夫をする。(日を変えて読み返す。PCで作成したら、スマホで読み返すなど)
- 相手の立場になって文章を書く。(ペルソナの設定?⇒私の考え)
3感想
本書では、素材集めが最も大切な作業であると何度も繰り返し書かれている。素材集めの重要性について、これまでははっきり認識できていなかった。書かれていることが、具体性があって素材集めの重要性が認識できた(肚に落ちた)。また、文章を書くことが難しいのは、素材を整理することであることであることも分かった。素材を整理する方法としては、自分のフォーマットを持っていることはもちろん大切であるけど、それだけでは足りない。自分が見本にできそうな文章をたくさん読んでみて、体に染み込ませることも必要(著者の場合は、週刊誌AERAだと言われていた。なるほど)。伝えたい気持ちを強く持つことも大切。文章作成について、大切なこと、難しいこと、やるべきことを知ることができた。よい本に出会えた。